ポイント解説
イベリア半島では、国土回復運動の進展と並行して、ポルトガル王国が独立、スペイン王国が成立しました。イタリアは国内が統一せず、分立・抗争が続きました(この点はドイツと似ています)。スイス、北欧も簡潔におさえておきましょう。
1.イベリア半島
①国土回復運動(レコンキスタ)
・718~1492年、キリスト教徒によるイスラーム勢力の駆逐運動
※イベリア半島のイスラーム勢力
・後ウマイヤ朝:756~1031年
・ムラービト朝:1056~1147年
・ムワッヒド朝:1130~1269年
・ナスル朝:1232~1492年
②領土の回復
・12世紀までに半島の北半分を回復
・東部:アラゴン王国(1035~1479年)
・中央部:カスティリャ王国(1035~1479年)
・西部:ポルトガル王国(1143~1910年)※カスティリャから独立
③ポルトガル王国
※大航海時代
・15世紀、航海王子エンリケがアフリカ西岸の探検を奨励
・1488年、バルトロメウ=ディアスが喜望峰に到達
④スペイン王国の成立
・1479年、カスティリャの女王イサベルと、アラゴンの王子フェルナンドが結婚
→両国が統合してスペイン王国(イスパニア王国)が成立
※イサベルはコロンブスを援助(大航海時代)
⑤国土回復運動の完了
・1492年、スペイン王国がグラナダを占領
→ナスル朝が滅亡
2.スイス
・13世紀以降、ハプスブルク家が支配
・1648年、ウェストファリア条約
→国際的に独立を承認される
3.イタリア
・875年、イタリア王国のカロリング朝が断絶
・統一勢力の不在。分立・抗争が続く
①南部
・両シチリア王国
→シチリア王国とナポリ王国に分裂
②中部
・教皇領
※8世紀半ば、ピピンの寄進で成立
③北部
・ヴェネツィア共和国
・フィレンツェ共和国
・ミラノ公国
④教皇党と皇帝党
・神聖ローマ帝国のイタリア政策
→イタリア諸都市内部で対立
・教皇党(ゲルフ):教皇支持派
・皇帝党(ギベリン):皇帝支持派
4.北ヨーロッパ
・1397年、カルマル同盟の結成
(デンマーク女王マルグレーテの主導)
…デンマーク・スウェーデン・ノルウェーが同盟、同君連合のデンマーク連合王国が成立(~1523年)
漢字の読み方(タップで開きます)
・後ウマイヤ朝:こうウマイヤちょう
・両シチリア王国:りょうシチリアおうこく
・同君連合:どうくんれんごう
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